2月22日は、毎年恒例大人気企画、筑豊地区の豊田文昭さんをお招きしての技術学習でした。
(1)手話から日本語へ
「いらない」「まし」「悪くない」など、手話と日本語では意味のニュアンスが異なる単語について解説している、ろう者の講演の動画を見ました。
表現している際の表情やろう者が使っている場面などを考えず、手の形だけ見て日本語に置き換えてしまい、誤解が生じていることに気づきました。
(2)日本語から手話へ
豊田さんがお仕事の現場で体験された、聞こえる大人と聞こえない子どもとのコミュニケーションのズレについて学習しました。
日本語の語順通りに手話を表現していくと、聞こえる子には通じますが手話で生活をする聞こえない子には通じません。また、手話単語の持つ意味のニュアンスの違いもあって、一見聞こえない子がとんちんかんな返答をしているように見えます。
しかしそれは、質問者の質問のしかたの問題です。聞こえる大人が子どもたちに通じるように質問していないのに、「○○くんはわからないの?」という低評価につながってしまう。とんでもない勘違いです。
手話サークルでもそんなことはないでしょうか?「ろう者がわからない」のではなく、ほとんどの場合私たちの伝え方が悪いのだとまず考えて、工夫することを忘れてはいけないと思いました。
(3)表現してみよう
日聴紙の記事などから抜粋した5つの短文を、それぞれその場で表現して、豊田さんに解説してもらいました。
(1)(2)を踏まえ、「どうしたらろう者に伝わりやすいだろうか?」「見たら情景が目に浮かぶような表現を」という視点から手話を考えていきました。
「主演女優が発表されました」という文章を表現してみました。
豊田さん「『主演女優から報告がありました』だとどうなります?」
…あれ、区別がつかない。
「発表」という単語に引きずられています。「主演女優が発表されるってどんな様子?」それを思い浮かべて表現すると、とてもすっきりした表現になりました。
日本語を見た時の私の構えを変えてくれる、とても勉強になった学習会でした。
豊田さん、来年度もぜひよろしくお願いします!
--運営委員 井料
posted by kitakyu at 06:51|
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